返済不要の助成金

障害者の雇用で助成金が出る? 補助金の制度を徹底解説!

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障害者を雇用した際に、助成金が出る場合があるのはご存じですか。一定の要件を満たす必要はあるのですが、小さな障害から重度の障害まで、その度合いに応じて受給される補助金の額にも幅がある制度があるのです。

この記事を最後まで読んでいただいた方は、どの制度を使えばお得に労働力を確保できるのか、より深く理解していただけることかと思います。

1. 助成金がある障害者の雇用はデメリットばかりでない

障害者の雇用を推進すると、健常者とはまた違ったデメリットを抱えることもあります。例えば、下半身が麻痺してしまっているような方に立ち仕事を任せることはできませんし、就業中突然意識を失ってしまうような方に車の運転が必要になる可能性のある業務を任せることができない、といったことがあります。そういったデメリットを埋めるための助成金があるのです。

もしも、そういった補助金制度がなければ、障害者の方はほとんどが雇用してもらえなくなってしまい、収入がない状態が続きます。すると、必然的に裕福な家庭で育っていないかぎり生活保護を受けなくては生きていけなくなるため、自治体としても国としても、企業が障害を持っているからと採用をほとんどしてくれないというのは困りものなのです。

そういった自治体や国視点でのデメリットも発生してしまうため、障害者を雇用することで特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)という補助金制度を利用することができるのです。この制度の要件さえ満たせば、事業主は誰でも助成金を受け取ることができるため、労働力も確保しながら補助金でデメリットを相殺して考えることのできるすばらしい制度と言えるのです。

2. 障害者の雇用=特定求職者雇用開発助成金対象?

障害者を雇用すれば、特定求職者雇用開発助成金の受給対象となるのかと言えば、それは違うと勘違いしないためにも初めにお話ししておきたいと思います。確かに、この制度の根本は障害者の雇用促進をすることで補助金がもらえるということですが、受給対象となるかは「どのように雇い入れたか」というところを見る必要があります。

障害者に限らず健常者であっても、事業主として労働者の雇用を行うためには、いくつかの方法があります。ハローワークに情報登録する、自社ウェブサイト上で求人する、求人サイトに掲載する、折り込みチラシに掲載するなど方法はさまざまです。

さまざまな求人方法がありますが、特定求職者雇用開発助成金の対象となる障害者の雇用方法は、ハローワークもしくは民間の職業紹介事業者を介した採用のみです。つまり、補助金を受給するためには自社ウェブサイト上からの応募や、店舗内の張り紙などからの応募ではこの制度の要件を満たすことができないため、対象外であることに注意が必要です。

また、助成金の受給対象となるには、障害者の雇用をハローワークもしくは民間の職業紹介事業者を介した採用をするだけでなく、雇用を継続して行うことを確固たるものとしなければならないとされています。その期間は2年以上と定められており、雇用を続けたかったのに不慮の事故や病気で亡くなってしまった、というような不測の事態がないかぎり、継続した契約が求められます。

このような制度の要件が存在するため、実際には「障害者の雇用≠特定求職者雇用開発助成金対象」となっているのです。

3. 障害者の障害度合いで助成金の額は大きく変わる

障害者の方の中にも、日常生活を送る中で大きな支障はないものから、大きな支障があるものまで、ひと言で「障害」と言っても大きな差があります。そのため、雇用する方の障害度合いにより、助成金の受給額は大きく変わってくるのです。

これには理由があります。例えば、下半身不随で車椅子生活を余儀なくされている方と、事故で聞き手の指を1本欠損してしまった方、どちらも障害者と呼べますが、働く上では車椅子生活を余儀なくされている方のほうができることが少なくなってしまいがちで、雇用してもらえる場所も限られてきます。そのため、より多くの補助金を受給できるようにし、雇用の促進を促しています。

雇用した方の1週間の労働時間が30時間以上で重度障害者と認められれば、3年間にわたって最大240万円まで助成金を受給することができます。この条件で重度障害者でない場合には2年にわたり最大120万円まで補助金を受け取ることができます。

もちろん、雇用した方が1週間に30時間未満の労働でも補助金を受け取ることができます。1週間に20時間以上30時間未満であれば特定求職者雇用開発助成金の対象となり、重度障害者ならば2年間にわたり最大80万円助成してもらうことができるのです。短時間労働の場合には、重度以外の障害を持っている方は対象外となるところに注意が必要です。

4. 助成金が出るのはどのような障害者を雇用した場合?

お話ししてきたとおり、特定求職者雇用開発助成金という制度では、特定の方法で求人し障害者の雇用をした場合に補助金を受給することができるものですが、重度だの重度でないだのと言われても、どのような障害が対象となっているのかわからないかと思います。

まず、この制度で指される障害者の方には「身体障害者」と「知的障害者」の2つのケースがあります。前者の場合は、障害者雇用促進法に基づき等級が1級もしくは2級、または3級で重度の障害があること、後者の場合は療育手帳でAの認定がでているもしくは障害者職業センターで重度障害者と認定されていることが重度障害者に該当するかどうかの分かれ目です。

そのほかの等級や認定であるのであれば、素人目には同じような障害に見えても、重度の障害とは認められず、助成金の額にも影響が出てくる重度でない障害を持つ方となるということですね。

ハローワークや民間の職業紹介事業者から紹介を受けた時に、どのような条件で応募してきているのか必要最小限は連絡があるはずですが、雇用するとなると事業主として本当に働けるのか心配であるのが本心かと思います。私も、補助金がもらえるとはいえ、いざ採用をしてみたら安全に働いてもらうことができない環境であった、障害であった、というものでは困ると思います。

そのため、より詳細な話を聞くのであれば、面接時にどのような障害でこの仕事をこなすことができるのか、また社内を軽く回っていただき通れなかったり一人で動くのが無理だったりする場所がないか、という配慮をすることも大切であるかと思います。

助成金が出るとはいえ、せっかく雇用したのにすぐに辞めてしまったり、社内でけがをしてしまったりしては元も子もないです。健常者に対しても同じですが、事業主として安全で快適な職場を提供できるよう、考え直す機会でもありますね。

おわりに

いかがでしたか。特定求職者雇用開発助成金という制度は、紹介されて雇い入れた障害者の障害度合いと労働時間によって、補助金の額に非常に大きな幅が生まれるものなのです。それだけ、重度の障害であればあるほど採用されにくい世の中だからこそ、国が助けようということなのですね。

事業主にとっては大きなお金ですが、実際使用するとなると大変なこともあるため、受け入れ態勢は万全にしておきたいですね。


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